先日、神戸市からフリースクールの生徒さんたちが、私たちの工場へ見学に来てくれました。私たちが日々向き合っている「皮」が「革」へと変わる現場を、彼らは目を輝かせながら体験してくれました。
生の動物の皮を目の当たりにし、特有の匂いを感じ、自分の手で触れる。五感をフルに使って学ぶ彼らの姿には、私たち自身もハッとさせられるほどの真っ直ぐなエネルギーがありました。


「毛のついた革はどのようにして毛をなくすの?」「この革はどんな製品になるの?」素直な疑問や、たくさんの質問が飛び交う時間。普段は決して目にすることのない、物が出来上がるまでの裏側の過程をじっくりと見てもらうことができました。
何より、少しでも多くのことを吸収しようと、前向きに学習するその背中がとても素敵で、私たちにとっても非常に実りある時間となりました。

“ たくさんの命と、関わる人がいることを忘れないでほしい ”
今回の見学を通して、彼らの日常の中に少しでもあたたかい変化が生まれれば嬉しく思います。
私たちが手にする革製品には、必ず一つの「命」があり、そしてそれを形にするために情熱を注ぐ「人」がいます。これから先、革の製品に触れたとき、彼らの中に少しでも「ありがとう」という気持ちが芽生えてくれたら。
そして、それは革製品だけに限ったことではありません。世の中のさまざまなものにも、同じようにたくさんの命と、関わる人たちの想いが宿っていることを、どうか忘れないでいてほしいと願っています。
革製品は、食肉の副産物である「皮」に新しい命を吹き込むことで生まれます。革のために命を奪うのではなく、授かった命を最後まで無駄なく使い切ること。
動物への感謝を形に変え、次の世代へと繋いでいく。そんなエコで真摯なものづくりを、見学に来てくれた子どもたちのような未来を担う世代へ、これからも伝え続けてまいります。